口腔乾燥と口腔ケア

腔機能が低下すると、唾液の分泌が減って口腔内が乾燥しやすくなります。口腔乾燥は「ムーカス」と呼ばれる口腔水分計で計測し、測定値が27未満の場合は、口腔乾燥の状態と診断されます。
専門の測定器がない場合でも、乾いたガーゼを使って計測することができます。ガーゼを2分噛んで染みこんだ唾液の量(重さ)をデジタルスケールで測定します。唾液の量が2グラム未満の場合は、口腔乾燥の状態です。
口腔乾燥がひどい状態で口腔ケアを行うと、痛みが生じたり、口の中を傷つけたりすることもあるため、潤してから行う必要があります。乾燥が程度であれば、スプレータイプの保湿剤を用いて、口腔内を潤すことができます。
乾燥がひどい場合には、保湿効果の高いジェルタイプを使います。ジェルタイプは口腔内になじむまでに時間がかかるため、スプレータイプと併用するとよいでしょう。まずスプレータイプの保湿剤を塗布した後で、保湿効果の高いジェルタイプをさらに塗ります。こうすることで、比較的短時間でしっかりと口腔内を潤すことができます。