奥歯の痛みと風邪
歯の痛みを感じた時、原因として真っ先に思い浮かべるのは「むし歯」ですが、風邪が原因で奥歯が痛くなることもあります。
上の奥歯の近くには、「副鼻腔」という上顎、頬、鼻に囲まれた空洞があります。風邪を引くとこの副鼻腔にたまった鼻水が歯の神経を圧迫したり、副鼻腔に炎症が起こったりするために、歯が痛いと感じるのです。
むし歯の場合は痛みのある歯が限定されることが多いものですが、風邪の場合は、特定の歯ではなく全体的に痛く感じるのが特徴です。時に激痛になることもありますが、多くの場合は鈍痛で、歯が浮いた感じ、押すと痛いなどの症状が現れることもあります。
風邪による歯の痛みの場合は2〜3日程度で落ち着く場合が多く、風邪が回復し、副鼻腔の炎症が治まって元の状態になれば、痛みがなくなるケースがほとんどです。
また、風邪によって免疫力の低下し、歯周病の症状を悪化させることで痛みを感じることもあります。いつまでも痛みが治まらない場合には、歯科医師に相談してください。