訪問診療では、算定のために管理計画書や提供文書の作成が必須である項目がいくつかあります。
ここでは、訪問診療に関連する管理計画書と提供文書について整理します。
目次
1.周術期等口腔機能管理計画策定料
周術期等口腔機能管理計画策定料は、手術等を実施する保険医療機関から「依頼文書」に基づき、当該患者又はその家族の同意を得た上で、周術期等の口腔機能の評価及び一連の管理計画を策定し、その内容について説明を行い、「管理計画書」を提供した場合に算定します。
手術等に係る一連の治療を通じ1回限り300点を算定します。
対象患者は、がん等に係る手術(歯科疾患に係る手術については、入院期間が2日を超えるものに限る。)又は放射線治療、化学療法、集中治療室における治療若しくは緩和ケアを実施する患者です。
周術期等口腔機能管理計画策定料を算定するには、次の2つの文書が必要です。
- 手術等を実施する保険医療機関からの「依頼文書」
- 管理計画書の作成と提供
まず、手術等を実施する保険医療機関からの依頼文書について確認します。
周術期等口腔機能管理計画策定は、手術等を実施する保険医療機関からの文書(依頼文書)による依頼に基づき行われるため、依頼文書がなければ算定できません。
ただし、歯科診療を実施している保険医療機関において手術等を実施する場合であって、当該同一の保険医療機関で管理計画書を策定する場合は、依頼文書は不要です。
次に、管理計画書についてです。
管理計画書に記載すべき内容は、次の7項目です。
- 基礎疾患の状態・生活習慣
- 主病の手術等の予定(又は実績)
- 口腔内の状態等(現症及び手術等によって予測される又は生じた変化等)
- 周術期等の口腔機能の管理において実施する内容
- 主病の手術等に係る患者の日常的なセルフケアに関する指導方針
- その他必要な内容
- 保険医療機関名及び当該管理の担当歯科医師名等の情報
管理計画書の内容又はその写しを診療録に記載又は添付します。
管理計画書を策定する保険医療機関と管理を行う保険医療機関が同一の場合は、管理計画書の提供は不要です。
歯科診療を実施している保険医療機関又は手術等を実施する保険医療機関が、顎口腔機能診断料を算定した患者に対して顎離断等の手術に係る注1に規定する管理計画を策定した場合は、所定点数の100分の50に相当する点数を算定します。
ただし、顎離断等の手術に当たって、全身的な管理が必要な患者に対して、管理計画を策定した場合は除きます。
2.周術期等口腔機能管理料(Ⅰ)
周術期等口腔機能管理料(Ⅰ)は、がん等に係る手術(歯科疾患に係る手術については、入院期間が2日を超えるものに限る。)を実施する患者の周術期における口腔機能の管理を行うために、周術期等口腔機能管理計画に基づき歯科医師が口腔機能の管理を行い、かつ、当該管理内容に係る情報を文書により提供した場合に、歯科診療を実施している保険医療機関が算定します。
点数は、手術前の場合は280点、手術後の場合は190点を算定します。
算定回数は、手術前は1回。手術後は、手術を行った日の属する月から起算して3月以内において3回が限度です。
周術期等口腔機能管理料(Ⅰ)の算定には、管理報告書の作成と患者への提供が必要です。
管理報告書に記載すべき内容は次の3項目です。
- 口腔内の状態の評価
- 具体的な実施内容や指導内容
- その他必要な内容
患者の状態等に変化が生じた場合は、必要な管理計画の修正を行い、管理報告書にその内容を記載の上、患者に提供します。
管理報告書の内容またはその写しを診療録に記載または添付します。
3.周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)
周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)は、がん等に係る放射線治療、化学療法、集中治療室における治療又は緩和ケアを実施する患者の口腔機能を管理するために、周術期等口腔機能管理計画に基づき歯科医師が口腔機能の管理を行い、かつ、当該管理内容に係る情報を文書により提供した場合に、歯科診療を実施している保険医療機関が200点を算定します。
算定回数は、周術期等口腔機能管理計画策定料を算定した日の属する月から月1回が限度です。
周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)の算定には、管理報告書の作成と患者への提供が必要です。
管理報告書に記載すべき内容は次の3項目です。
- 口腔内の状態の評価
- 具体的な実施内容や指導内容
- その他必要な内容
患者の状態に大きな変化がない場合は、少なくとも前回の管理報告書の提供日から起算して3月を超える日までに1回以上提供します。
管理報告書の内容またはその写しを診療録に記載または添付します。
4.回復期等口腔機能管理計画策定料
回復期等口腔機能管理計画策定料は、リハビリテーション等を実施する保険医療機関から「依頼文書」に基づき、当該患者又はその家族の同意を得た上で、回復期等の口腔機能の評価及び一連の管理計画を策定し、その内容について説明を行い、「管理計画書」を提供した場合に算定します。
リハビリテーション等に係る一連の治療を通じ1回限り300点を算定します。
対象患者は、療養病棟基本入院料、回復期リハビリテーション病棟入院料または地域包括ケア病棟入院料を算定する患者です。
回復期等口腔機能管理計画策定は、リハビリテーション等を実施する保険医療機関からの文書(依頼文書)による依頼に基づき行われるため、依頼文書がなければ算定できません。
ただし、歯科診療を実施している保険医療機関においてリハビリテーション等を実施する場合であって、当該同一の保険医療機関で管理計画書を策定する場合は、依頼文書は不要です。
次に、管理計画書についてです。
管理計画書に記載すべき内容は、次の6項目です。
- 基礎疾患の状態・生活習慣
- 口腔内の状態及び口腔機能の状態等
- 回復期等の口腔機能の管理において実施する内容
- リハビリテーション等に係る患者の日常的なセルフケアに関する指導方針
- その他必要な内容
- 保険医療機関名及び当該管理の担当歯科医師名等の情報
管理計画書の内容又はその写しを診療録に記載又は添付します。
管理計画書を策定する保険医療機関と管理を行う保険医療機関が同一の場合は、管理計画書の提供は不要です。
5.回復期等口腔機能管理料
回復期等口腔機能管理料は、療養病棟、回復期リハビリテーション病棟または地域包括ケア病棟に入院している患者の口腔機能の管理をするため、回復期等口腔機能管理計画に基づき歯科医師が口腔機能の管理を行い、かつ、当該管理内容に係る情報を文書により提供した場合に、患者につき、回復期等口腔機能管理計画策定料を算定した日の属する月から月1回に限り200点を算定します。
回復期等口腔機能管理料の算定には、管理報告書の作成と患者への提供が必要です。
管理報告書に記載すべき内容は次の3項目です。
- 口腔内の状態及び摂食・嚥下機能等の状態の評価
- 具体的な実施内容や指導内容
- その他必要な内容
患者の状態に大きな変化がない場合は、少なくとも前回の管理報告書の提供日から起算して3月を超える日までに1回以上提供します。
患者の状態等に変化が生じた場合は、必要な管理計画の修正を行い、管理報告書にその内容を記載の上、患者に提供します。
管理報告書の内容またはその写しを診療録に記載または添付します。
6.診療情報提供料(Ⅰ)
診療情報提供料(Ⅰ)は、保険医療機関が、診療に基づき患者の同意を得て、診療状況を示す文書を添えて患者の紹介や必要な情報を提供した場合に、紹介先医療機関ごとに患者1人につき月1回に限り250点を算定します。
情Ⅰは、診療情報提供の対象と内容が定められています。
- 別の保険医療機関への情報提供の場合
診療情報を示す文書を添えて、別の保険医療機関での診療の必要を認めた患者の紹介を行う必要があります。 - 市町村、保健所、精神保健福祉センター、児童相談所、地域包括支援センター、指定(介護予防)居宅介護支援事業者等、指定特定相談支援事業者、指定障害児相談支援事業者等への情報提供の場合
保健福祉サービスに必要な情報を提供する必要があります。このとき、同一月に介護保険の居宅療養管理指導費は算定できません。 - 保険薬局への情報提供の場合
在宅患者訪問薬剤管理指導に必要な情報を提供する必要があります。 - 介護老人保健施設、介護医療院への情報提供の場合
診療情報を示す文書を添えて、患者の紹介を行う必要があります。 - 患者が通園または通学する保育所又は学校(大学を除く。)等の学校歯科医等への情報提供の場合
小児慢性特定疾病医療支援の対象である患者又は障害児である患者が学校生活等を送るに当たり必要な情報を提供する必要があります。
紹介に当たっては、事前に紹介先の機関と調節の上、文書に必要事項を記載し、患者または紹介先の機関に交付します。また、交付した文書の写しを診療録に添付します。
提供する文書の様式は、紹介先ごとに定められています。
紹介先 | 文書の様式 |
---|---|
市町村または指定居宅介護支援事業者等 | 別紙様式12から別紙様式12の3まで及び歯科点数表別紙様式3の2 |
介護老人保健施設または介護医療院 | 別紙様式13 |
患者が通園または通学する保育所又は学校(大学を除く。)等の学校歯科医等 | 別紙様式14から別紙様式14の3まで |
上記以外 | 別紙様式11又は別紙様式11の2 |
7.診療情報提供料(Ⅱ)
治療法の選択肢に関してセカンドオピニオンを求める患者または家族の要望に基づき、治療計画、検査結果、画像情報その他必要な診療情報を文書で患者または家族に提供した場合に500点を、患者1人につき月1回に限り算定します。
提供文書の様式は定められていません。
8.連携強化診療情報提供料
別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす他の保険医療機関から紹介された患者について、患者を紹介した別の保険医療機関からの求めに応じ、患者の同意を得て、診療状況を示す文書を提供した場合に、月1回に限り150点を算定します。
また、妊娠している者であって、産科若しくは産婦人科を標榜している医療機関から紹介された患者について、診療に基づき、頻回の情報提供の必要性を認め、患者の同意を得て、当該患者を紹介した別の保険医療機関に情報提供を行った場合に、月1回限り150点を算定します。
他の保険医療機関から紹介された妊娠中の患者について、患者を紹介した別の保険医療機関からの求めに応じ、患者の同意を得て、診療状況を示す文書を提供した場合に、3月に1回に限り150点を算定します。
診療状況を示す文書については、次の事項を記載します。
- 患者の氏名、生年月日、連絡先
- 診療情報の提供先保険医療機関名
- 診療の方針、患者への指導内容、検査結果、投薬内容その他の診療状況の内容
- 診療情報を提供する保険医療機関名および担当医師名
また、交付した文書の写しを診療録に添付します。
9.診療情報等連携共有料
当該患者の同意を得て、別の保険医療機関(歯科診療を行うものを除く。)で行った検査の結果、投薬内容等の診療情報について、当該別の保険医療機関に文書により提供を求めた場合に保険医療機関ごとに患者1人につき120点を算定します。
対象となるのは、歯科診療を行うに当たり全身的な管理が必要な患者で、診療情報の提供を求めた日の属する月から起算して3月に1回に限り算定します。
別の保険医療機関に対して、診療情報の提供を求めるに当たっては、次の事項を記載した文書を患者又は別の保険医療機関に交付します。
- 患者の氏名、生年月日、連絡先
- 診療情報の提供依頼目的(必要に応じて、傷病名、治療方針等を記載すること)
- 診療情報の提供を求める医療機関名
- 診療情報の提供を求める内容(検査結果、投薬内容等)
- 診療情報の提供を依頼する保険医療機関名及び担当医名
また、交付した文書の写しを診療録に添付します。
10.退院時共同指導料1
患者の同意を得て、退院後、在宅での療養を行う患者に対して、療養上必要な説明及び指導を、入院中の保険医療機関の多職種と共同して行った上で、文書により情報提供した場合に、1回に限り算定します。
点数は、在宅療養支援歯科診療所1・2の場合900点、それ以外の歯科診療所の場合は500点を算定します。
退院時共同指導料1の算定には、退院時共同指導内容説明書の患者への提供が必要です。
退院時共同指導内容説明書には、療養上必要な説明及び指導内容を記載します。
退院時共同指導内容説明書の写しを診療録に添付します。
11.歯科訪問診療料
歯科訪問診療料は、在宅等において療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、患者が居住する建物の屋内において、歯科訪問診療を行った場合に算定します。
算定する点数は、次のとおりです。
同一建物居住者数 | 点数 |
---|---|
1人の場合 | 歯科訪問診療1(1100点) |
2-3人の場合 | 歯科訪問診療2(410点) |
4-9人の場合 | 歯科訪問診療3(310点) |
10-19人の場合 | 歯科訪問診療4(160点) |
20人以上の場合 | 歯科訪問診療5(95点) |
歯科訪問診療2~5算定の際、診療時間が20分未満の場合は、287点、217点、96点、57点を算定します。
在宅療養患者以外の患者に対して「歯科訪問診療2」、「歯科訪問診療3」、「歯科訪問診療4」、「歯科訪問診療5」または「注15」または「注19」に規定する歯科訪問診療料」を算定した場合、歯科訪問診療実績表の提供が必要です。
歯科訪問診療実績表には、歯科訪問診療を行った日時及び訪問診療を行った歯科医師の氏名を記載します。患者若しくはその家族または介護施設職員等の関係者のいずれかへの提供が必要です。また、提供文書の写しを保険医療機関に保管します。
なお、同一施設、同月内において、歯科訪問診療料を複数回算定した場合には、施設を単位として一覧表で作成しても差し支えないと定められています。
12.地域医療連携体制加算
歯科訪問診療料を算定する患者について、歯科訪問診療に基づき、当該保険医療機関が表示する診療時間以外の時間、休日又は深夜における緊急時の診療体制を確保する必要を認めた時、当該患者に対し、連携保険医療機関に関する情報を文書により提供します。そして、当該患者又はその家族等の同意を得た上で、連携保険医療機関に対し診療状況を示す文書を添えて、当該患者に係る歯科診療に必要な情報を提供した場合に、1回に限り300点を加算します。
地域医療連携体制加算の算定には、次の2つの文書が必要です。
- 歯科医師から連携保険医療機関へ情報提供する文書
- 歯科医師から患者へ情報提供する文書
様式は、次のように定められています。
提供文書 | 様式 |
---|---|
歯科医師から連携保険医療機関へ情報提供する文書 | 様式21の2 |
歯科医師から患者へ情報提供する文書 | 様式21の3 |
13.訪問歯科衛生指導料
歯科訪問診療を行った歯科医師の指示に基づき、歯科衛生士、保健師、看護師又は准看護師が訪問して療養上必要な指導として、単一建物診療患者又はその家族等に対して、当該患者の口腔内の清掃、有床義歯の清掃指導又は口腔機能の回復若しくは維持に関する実地指導を行い、指導時間が20分以上であった場合は、患者1人につき、月4回(緩和ケアを実施するものに対して行った場合には月8回)に限り算定します。
算定する点数は、次のとおりです。
単一建物診療患者数 | 点数 |
---|---|
1人の場合 | 訪問歯科衛生指導料1(362点) |
2-9人の場合 | 訪問歯科衛生指導料2(326点) |
10人以上の場合 | 訪問歯科衛生指導料3(295点) |
訪問歯科衛生指導料の算定には、訪問歯科衛生指導内容説明書の提供を毎回行います。また、写しを診療録に添付します。
訪問歯科衛生指導内容説明書には、次の内容を記載します。
- 実施した指導内容
- 指導の実施時刻(開始時刻と終了時刻)
- 療養上必要な事項に関する情報
- 実地指導を行った歯科衛生士等の氏名
14.歯科疾患在宅療養管理料
歯科疾患在宅療養管理料は、患者またはその家族等の同意を得て、患者の歯科疾患の状況および併せて実施した口腔機能評価の結果等を踏まえて管理計画を作成した場合に、月1回に限り算定します。
対象となるのは、歯科訪問診療料を算定した患者で、継続的な歯科疾患の管理が必要な患者です。
点数は、在宅療養支援歯科診療所1、在宅療養支援歯科病院の場合は340点、在宅療養支援歯科診療所2の場合は230点、それ以外の場合は200点を算定します。
歯科疾患在宅療養管理料の算定には、管理計画の作成が必要です。
管理計画書には、次の内容を記載します。
- 全身の状態 (基礎疾患の有無、服薬状況等)
- 口腔の状態 (口腔衛生状態、口腔粘膜の状態、乾燥の有無、歯科疾患、有床義歯の状況、咬合状態等)
- 口腔機能の状態 (咀嚼の状態、摂食・嚥下の状況及び構音の状況、食形態等)
- 管理方法の概要
- 必要に応じて実施した検査結果の要点等
管理計画書は、歯科疾患在宅療養管理を開始する時期、管理計画の内容に変更があったとき、その他療養上必要な時期に策定します。管理計画に変更がない場合の策定は不要です。
診療録には、継続的な管理に当たって必要な事項等を記載するか、または管理計画書の写しを添付します。
管理計画書の患者への交付は義務ではありません。
管理計画書を文書により提供した場合は、文書提供加算として10点を加算します。
15.在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料
在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料は、歯科訪問診療料を算定した患者であって、摂食機能障害又は口腔機能低下症を有し、継続的な歯科疾患の管理が必要なものに対して、当該患者又はその家族等の同意を得て、当該患者の口腔機能評価に基づく管理計画を作成し、20分以上必要な指導管理を行った場合に、月4回に限り算定します。
点数は、歯数によって変わります。
10歯未満の場合は400点、10歯以上20歯未満の場合は500点、20歯以上の場合は600点を算定します。
また、歯科診療所の形態により加算があります。
口腔管理体制強化加算の場合は75点、在宅療養支援歯科診療所1、在宅療養支援歯科病院の場合は145点、在宅療養支援歯科診療所2の場合は80点を所定の点数に加算します。
在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料の算定は、管理計画書の作成が必要です。
管理計画書は、次の内容を記載します。
- 全身の状態(基礎疾患の有無、服薬状況、肺炎の既往等)
- 口腔の状態(口腔衛生状態、口腔粘膜の状態、口腔乾燥の有無、歯科疾患、有床義歯の状況、咬合状態等)
- 口腔機能(咀嚼の状態、摂食・嚥下の状況および構音の状況、食形態等)
- 歯周病検査(無歯顎者を除く)
- その他
作成した計画の要点を診療録に記載または管理計画書の写しを診療録に添付します。2回目以降の管理計画については、変更があった場合にその要点を記載します。
管理計画書の様式は特に定めはなく、歯科疾患在宅療養管理料の様式を使用しても差し支えないとされています。
16.小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料
小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料は、歯科訪問診療料を算定した18歳未満の患者であって、継続的な歯科疾患の管理が必要なもの又は18歳に達した日前に当該管理料を算定した患者であって、同日以後も継続的な歯科疾患の管理が必要なものに対して、当該患者又はその家族の同意を得て、当該患者の口腔機能評価に基づく管理計画を作成し、20分以上必要な指導管理を行った場合に、月4回に限り600点を算定します。
小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料は、管理計画書の作成が必要です。
管理計画書は、下記の内容を記載します。
- 全身の状態(基礎疾患の状況、食事摂取の状況、呼吸管理の方法等)
- 口腔の状態(口腔衛生状況、歯科疾患等)
- 口腔機能(口腔周囲筋の状態、摂食・嚥下の状況等)
- その他
作成した計画の要点を診療録に記載または管理計画書の写しを診療録に添付します。2回目以降の管理計画については、変更があった場合にその要点を記載します。
管理計画書の様式は、「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)の管理計画書の様式またはこれに準じた内容を記載した様式を使用します。
17.在宅患者連携指導料
歯科訪問診療を実施している保険医療機関の歯科医師が、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、当該患者又はその家族等の同意を得て、訪問診療を実施している保険医療機関(診療所及び許可病床数が200床未満の病院に限る。)等と文書等により情報共有を行うとともに、共有された情報を踏まえて療養上必要な指導を行った場合に、月1回に限り900点を算定します。
在宅患者連携指導料の算定は、文書等による情報共有が必要です。
文書等の様式に定めはありません。
他職種から受けた診療情報の内容、情報提供日、診療情報を基に行った診療の内容、指導等の内容の要点及び診療日を診療録に記載します。