算定に制限のかかる訪問先として、特別の関係にある保険医療機関等があります。
特別の関係にある保険医療機関等に訪問診療を行った場合、算定する項目数に制限が生じます。
ここでは、算定に制限のかかる訪問先(特別の関係)について整理します。
目次
1.特別の関係にある保険医療機関等への訪問
特別の関係にある保険医療機関等に訪問して歯科診療を行った場合、歯科訪問診療料は算定できません。初診料、再診料、特掲診療料を算定します。
なお、診療報酬明細書の摘要欄の訪問先名の後に「訪問(特別)」と記載することで、歯科訪問診療料を算定したものとみなすことができ、歯科訪問診療料の加算点数(在宅歯科医療推進加算を除く)を算定できます。
2.「特別の関係」とは
特別の関係とは、次のような関係にある保険医療機関等です。
- 開設者が同一
- 代表者が同一
- 代表者と代表者が親族等
- 役員の3割以上が親族等
ここでいう「医療機関等」とは、下記の施設等です。
- 保険医療機関である病院、診療所
- 介護老人保健施設
- 指定訪問看護事業者
- 養護老人ホーム/軽費老人ホーム/有料老人ホーム /特別養護老人ホーム
- 介護医療院
- 短期入所生活介護/介護予防短期生活介護
- 小規模多機能型居宅介護(宿泊サービスに限る)
- 介護予防小規模多機能型居宅介護(宿泊サービスに限る)
- 認知症対応型共同生活介護/介護予防認知症対応型共同生活介護
- サービス付き高齢者向け住宅
3.特別の関係にある保険医療機関等への訪問時の算定の注意点
特別の関係にある保険医療機関等で訪問診療をした場合、在宅歯科医療推進加算100点は算定できません。
なお、歯科訪問診療時の処置・手術・歯冠修復・欠損補綴の加算については、歯科訪問診療料を算定したものとみなし算定できます。