リハビリテーションに関する報酬

歯科の算定項目には、口腔内のリハビリテーションに関わる項目がいくつかあります。

ここでは、訪問診療のリハビリテーションに関する報酬について整理します。

1.在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料

在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料は、次のいずれにも該当する患者が対象です。

  • 歯科訪問診療料を算定した患者
  • 摂食機能障害を有する
  • 継続的な歯科疾患の管理が必要なもの

当該患者又はその家族等の同意を得て、当該患者の口腔機能評価に基づく管理計画を作成し、20分以上必要な指導管理を行った場合に、月4回に限り算定します。

歯数によって次の点数を算定します。
10歯未満・・・350点
10歯以上20歯未満・・・450点
20歯以上・・・550点

また、歯科診療所の形態により加算があります。
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所の場合は75点、在宅療養支援歯科診療所1の場合は125点、在宅療養支援歯科診療所2の場合は100点を所定の点数に加算します。

在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料の算定は、管理計画書の作成が必要です。

管理計画書は、次の内容を記載します。

  • 全身の状態(基礎疾患の有無、服薬状況、肺炎の既往等)
  • 口腔の状態(口腔衛生状態、口腔粘膜の状態、口腔乾燥の有無、歯科疾患、有床義歯の状況、咬合状態等)
  • 口腔機能(咀嚼の状態、摂食・嚥下の状況および構音の状況、食形態等)
  • 歯周病検査(無歯顎者を除く)
  • その他

作成した計画の要点を診療録に記載または管理計画書の写しを診療録に添付します。2回目以降の管理計画については、変更があった場合にその要点を記載します。

管理計画書の様式は特に定めはなく、歯科疾患在宅療養管理料の様式を使用しても差し支えないとされています。ただし、摂食機能療法に関する記載も含め、必要事項を具体的に記載しなければなりません。

2.小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料

小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料は、次のいずれにも該当する患者が対象です。

  • 歯科訪問診療料を算定した15歳未満の患者
  • 口腔機能の発達不全を認めるもの
  • 口腔疾患又は摂食機能障害を有するもの
  • 継続的な歯科疾患の管理が必要なもの

当該患者又はその家族の同意を得て、当該患者の口腔機能評価に基づく管理計画を作成し、20分以上必要な指導管理を行った場合に、月4回に限り450点を算定します。

小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料は、管理計画書の作成が必要です。

管理計画書は、下記の内容を記載します。

  • 全身の状態(基礎疾患の状況、食事摂取の状況、呼吸管理の方法等)
  • 口腔の状態(口腔衛生状況、歯科疾患等)
  • 口腔機能(口腔周囲筋の状態、摂食・嚥下の状況等)
  • その他

作成した計画の要点を診療録に記載または管理計画書の写しを診療録に添付します。2回目以降の管理計画については、変更があった場合にその要点を記載します。

管理計画書の様式は、「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」(令和2年3月日本歯科医学会)の管理計画書の様式またはこれに準じた内容を記載した様式を使用します。

3.摂食機能療法

摂食機能療法は、摂食機能障害を有する患者に対して、診療計画書に基づき、医師、歯科医師もしくは医師または歯科医師の指示の下に言語聴覚士、看護師、准看護師、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士が訓練指導を行った場合に算定します。

指導時間が30分以上の場合は185点、15分以上30分未満の場合には130点を算定します。
30分以上の場合は摂食機能障害を有する患者が対象です。
15分以上30分未満の場合は脳卒中の発症後14日以内の患者であって、摂食機能障害を有するものが対象です。

点数 30分以上の場合 15分以上30分未満の場合
185点 130点
対象患者 摂食機能障害を有する患者 脳卒中の患者であって、摂食機能障害を有するもの 脳卒中の患者であって、摂食機能障害を有するもの
算定回数・期間 1月に4回に限り算定する。ただし、治療開始日から起算して3月以内の患者については、1日につき算定できる。 脳卒中の発症から14日以内に限り、1日につき算定できる。
記載事項 診療録に当該療法の実施時刻(開始時刻と終了時刻)、療法の内容の要点等を記載する
併算定不可 治療開始日から起算して3月を超えた場合、歯科口腔リハビリテーション料1(2及び3に限る。)を算定した月は算定できない。

4.摂食嚥下支援加算

摂食嚥下支援加算は、医師、歯科医師、看護師、言語聴覚士、薬剤師、管理栄養士等が共同して、摂食機能または、嚥下機能の回復が見込まれる患者に対して、必要な指導管理を行った場合に、週1回に限り200点を加算します。

摂食嚥下支援加算を算定するには、次の2つの施設基準を満たして、地方厚生局長等に届け出る必要があります。

  • 摂食機能又は嚥下機能の回復のために必要な指導管理を行うにつき十分な体制が整備されていること
  • 摂食機能に係る療養についての実績を地方厚生局長等に報告していること
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