訪問歯科診療における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対策について

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、訪問歯科診療の現場でも感染に対する不安が広まっています。日本訪問歯科協会では、訪問歯科診療における新型コロナウイルス感染症対策に関する考えをお伝えいたします。
皆様におかれましては、歯科医師会等の注意喚起を参考にするとともに、現場での適切な対応をお願いいたします。

■医院内防止対策が基本

感染症対策の基本は、医院内の感染防止が最も重要だと考えます。
医院内から訪問診療先へ感染症を広めないためには、まず医院内への感染を防止することから取り組む必要があります。
具体的には、診療所内に入る、医院の職員、外来患者、取引先業者など全員の検温を行うことが望ましいと考えます。体温が37.5度以上の立ち入りは禁止し、適切な医療機関を受診することを勧めます。

■訪問診療での留意点

訪問診療においても、訪問診療スタッフ(歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、運転手等)の、マスク着用、手洗い、検温は基本です。
訪問先の建物に入る前には、訪問するスタッフ全員は、検温し、異常がない旨を伝えてから建物内に入るようにすることで、訪問先のご家族や介護職員のかたに安心してもらえるようにすることを推奨しています。
また、患者さんに熱があるような場合などには、訪問診療は中止するよう、十分な配慮をもっておこないます。

■訪問診療の受け入れ拒否の場合

介護施設等の中には、新型コロナウイルス感染症対策として、外部の人の入館を一切禁止している場合があります。その際には、訪問診療を行っている患者さんの経過や、口腔ケアの必要な方への介助での注意点などを記載したものをお渡しするようにします。
ただし、痛みがある、食べられないなど、緊急性の高い場合には、状況に応じて柔軟に対応します。

以上

一般社団法人 日本訪問歯科協会
理事長 守口憲三

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