訪問歯科診療ニュース カムカム通信 歯から元気!「カムカム通信」は、訪問歯科診療の普及のために当協会が発行しているレポートです。介護事業所での口腔ケアへの取り組み事例をご紹介しています。

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  • 2023.12

COMECOME倶楽部

グループホームはなの家(愛媛県)では、以前にも訪問歯科診療を導入していましたが、回数が少ないことが悩みの種でした。今回、クリニックを変えたことで密に連携できる体制が整い、入居者様のお口の状態の改善につながっています。

歯科医院の迅速な対応でお口の状態が改善

歯科医院の迅速な対応でお口の状態が改善 グループホームはなの家(管理者 河田 明美さん) 「グループホームはなの家」では、以前から口腔ケアは行っていましたが、十分にはできていませんでした。訪問歯科診療もお願いしていましたが、歯医者さんに来ていただける回数が少なくて、症状を伝えてから診ていただくまでには時間がかかっていました。
そうした中で、日本訪問歯科協会からお声がけがあり、カネコデンタルオフィスを紹介していただきました。 お口の健康相談会から訪問歯科診療へ まず初めに、入居の皆様に『お口の健康相談会』を実施すると、私達では気づかなかった虫歯や歯肉の腫れなどを見つけていただきました。結果をご家族に報告したところ、口腔の状態は誤嚥性肺炎の原因にもなるため、多くのご家族様が訪問診療を希望されました。
入居者様は認知症で自分からは症状を訴えられない方がほとんどです。私達が食欲やしぐさなど日頃の様子を確認し、気になることを歯科衛生士さんに伝えると、すぐに駆けつけてくれます。先生や歯科衛生士さんが1週間に1回は来てくださいますし、本当に素早く対応していただけるのでとても感謝しています。
口腔機能管理加算についても手続きの進め方やご家族様に理解が得られるか不安もありました。けれども、日本訪問歯科協会からの助言や、歯科医院とのしっかりした連携体制ができたことで安心して進められました。 食後の口腔ケアのスタイルが定着 以前は、入れ歯がゆるかったり、マウスピースが浮いたりしてお食事が進まない、ということもありましたが、今は伝えればすぐに治療が受けられるので、食事状況が改善された方もたくさんいます。
そして、先生や歯科衛生士さんたちもとてもやさしくて、質問や相談をしても、わかりやすくていねいに説明してくださいます。歯科衛生士さんに歯間ブラシの使い方を教えてもらいやってみると、ちゃんと歯ブラシしていても、歯と歯のすき間に食べかすがけっこう残っていることがわかりました。
お一人お一人に歯間ブラシを使うのはひと手間ですが、今では食後の口腔ケアのスタイルとして定着しており、入居者様のお口の健康を維持するために、みんなで取り組んでいます。

ワンポイントアドバイス 今日から始める。簡単お口のケア!

歯間ブラシの選び方とお手入れ歯間ブラシにはさまざまなサイズがありますが、歯間に無理なく挿入でき、ブラッシングした時にきつく感じないものを選びましょう。初めて使う時には一番小さなサイズから試してみるのがお勧めです。

小さいサイズでは歯と歯の間をブラシが簡単に通り抜けるだけで汚れが取れないという場合には、もう一段階、大きいサイズに変えます。一番小さなサイズでも抵抗を感じる時には、歯間ブラシではなくデンタルフロスを使うとよいでしょう。

歯間ブラシの多くは、使い捨てのデンタルフロスやスポンジブラシとは違い、歯ブラシと同様にくり返し使用できます。ただし、しっかりと洗浄し、衛生的に管理しましょう。

使用後は流水で汚れを洗い流し、ブラシ部分の汚れがしっかりと取れるように、指先でこすり洗いをします。この時、歯間ブラシの軸の部分を壊してしまわないように力加減に気をつけてください。水気をよく切ったら、歯ブラシと同様に風通しの良い場所で保管します。

なお、歯間ブラシの毛先が傷んできたら交換のサインです。一般的には2週間程度が目安とされています。

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