訪問歯科診療ニュース カムカム通信 歯から元気!「カムカム通信」は、訪問歯科診療の普及のために当協会が発行しているレポートです。介護事業所での口腔ケアへの取り組み事例をご紹介しています。

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  • 2022.5

COMECOME倶楽部

社会福祉法人京都福祉サービス協会(京都府)では、グループホームで「お口の健康相談会」を行い、訪問歯科診療を導入しています。口腔ケアをこまめに行える体制が整ったことが相乗効果となり、看取り対応から少しずつ回復してきた利用者様もいるそうです。

口腔ケアが利用者様の元気回復の相乗効果に

口腔ケアが利用者様の元気回復の相乗効果に 社会福祉法人京都福祉サービス協会 地域密着型サービスセンター桂坂 グループホーム桂坂 所長 浦川良太郎さん グループホームなど地域密着型事業を開設するに当たっては、協力歯科を定めておく必要があります。当施設でも近隣の歯科医院の先生に協力医療機関になっていただき、利用者様の歯の状態が悪い時など、必要に応じて往診に来ていただいていました。
そんな中、日本訪問歯科協会に声をかけていただき、協会に登録されている歯科医院の先生と歯科衛生士に、往診に来ていただくようになりました。 「お口の健康相談会」で日頃の支援の成果を確認 グループホームの利用者様は自由度が高いため、歯みがきなどのケアに関してはこれまで特に大変なことはありませんでした。けれども、職員はすべて介護職員で、歯科の専門職がいなかったため、専門的なケアはできていないだろうとは自覚していました。

そんな時に、『お口の健康相談会』を行い、先生から「もう少しこうしたほうがよい」という指導とともに、「思ったよりもお口の中はきれい」という言葉をかけていただきました。

この結果に、自分たちのこれまでのケアや支援の在り方が評価されたと、職員たちは喜んでいました。

現在は歯科衛生士さんが定期的に口腔ケアに来てくれています。利用者様は認知症のある方ばかりなので、やっていただくのが難しい場合もあるのではないかと思っていたのですが、歯科衛生士さんが上手にコミュニケーションを取りながら、スムーズに対応してくださっています。 看取り対応から好転の兆しが 今、口腔ケアをしていただいている中に、少し前まで看取り対応だった方がいらっしゃいます。歯科衛生士さんに来ていただく頃には回復傾向にありましたが、食事があまり食べられませんでした。それが、口腔ケアをやっていただくようになり、看取り対応とは思えないほど元気になってきました。因果関係は定かではありませんが、歯科衛生士さんが来てくれたことで何らかの相乗効果があったのではないかと感じています。

口腔内の異常の見つけ方など教えていただきたいことがたくさんあるので、今後は口腔ケアの勉強会などもぜひお願いしたいと思っています。

ワンポイントアドバイス 今日から始める。簡単お口のケア!

入れ歯洗浄剤の種類と特徴入れ歯洗浄剤は入れ歯を清潔に保つために欠かせません。さまざまな種類のものが市販されていていますが、大きく次の3種類に分けることができます。

1.発泡タイプ(過酸化水素系)
水の中に入れると泡が出るタイプで、過酸化水素(過酸化物)によって汚れを落とします。食べかすや着色汚れを落とすのは得意ですが、微生物を取り除くことはやや苦手です。部分入れ歯のクラスプ(歯に引っかけて固定する金具)が変色する場合があるので、長時間のつけ置きには注意が必要です。

2.酵素系
タンパク質分解酵素を利用して、食べかすやプラーク、微生物などを取り除くのが得意です。脱臭効果もありますが、着色汚れを落とす効果はあまりありません。

3.次亜塩素酸系
殺菌力が強く、漂白作用も優れているので、ヤニや茶しぶなどの着色汚れを落とす効果もあります。長時間つけておくと変色を起こしたり、入れ歯の素材であるレジン(歯肉に触れる部分のピンク色のプラスチック)にダメージを与えたりすることもあるので注意が必要です。

それぞれの特徴を理解して、上手に使い分けましょう。

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