訪問歯科診療ニュース カムカム通信 歯から元気!「カムカム通信」は、訪問歯科診療の普及のために当協会が発行しているレポートです。介護事業所での口腔ケアへの取り組み事例をご紹介しています。

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  • 2017.09

COMECOME倶楽部

【介護老人保健施設 リハビリタウンくじ】(岩手県)では、『お口の健康相談会』などを通じて、歯医者さんと連携できる仕組みづくりができたことに大きな手応えを感じています。

口腔ケアに積極的に取り組める仕組みができたことが収穫

口腔ケアに積極的に取り組める仕組みができたことが収穫 介護老人保健施設 リハビリタウンくじ 給食科長・管理栄養士/障子口 豊さん 当施設は、『あまちゃん』で名を馳せた岩手県久慈市にある、定員が入所114床、通所リハビリテーション45人に加えて、訪問看護・訪問リハビリテーション、居宅介護支援事業所を有し、利用者の尊厳を尊重し、安心安全で質の高いサービスの提供を基本理念に地域の介護ニーズに幅広く対応している、複合型の介護老人保健施設です。

平成27年の介護報酬改定で経口維持加算が見直されたことに伴い、当施設でも連携してくれる歯科医を探していました。そんな時に、タイミングよく日本訪問歯科協会の方が尋ねてこられ、協会にも協力いただきながら、口腔ケアについて取り組み始めました。 心強い歯医者さんとの連携体制 私たちも口腔ケアの重要性はわかっていたのですが、歯科の専門職がいなかったので、利用者様のお口の状態をきちんと把握しきれずにいました。そこで、『お口の健康相談会』を実施しました。年に1回、歯医者さんにお口の中をみていただく仕組みができたことは、とてもよいことです。

施設内では、これまで入れ歯のトラブルが多かったのですが、入れ歯が壊れても歯医者さんに連れて行くこともなかなかできず、手をこまねいてもどかしく感じていました。けれども、今では何かあったら、すぐに歯医者さんに相談ができます。歯が欠けたので診てほしい、入れ歯を新しく作ってほしいなど、いろいろな声が寄せられるようになり、歯医者さんとの連携がとれるようになったことは、とても心強く感じています。

お口の状態がよくなったことで、刻み食から通常食が食べられるようになった利用者様も何人かいらっしゃいます。 将来的には地域全体の高齢者の健康に貢献したい 日本訪問歯科協会を介して歯科医との連携体制を構築できたことは大きな前進であり、結果として、口腔衛生管理体制加算や経口維持加算(Ⅰ)(Ⅱ)の算定ができるようになりました。看護・介護を始め多職種の人たちと「食事」や「口から食べること」について、積極的に考える雰囲気ができたことは大きな変化です。こうした仕組みがうまく回ることで、利用者様に対しても貢献することができます。 

今はまだ手探りですが、今後は経口維持だけではなく、もっとさまざまな視点から取り組んで、地域包括ケアシステムの「口から食べる楽しみの支援の充実」へ発展させていくことが課題だと考えています。

まだ歯科との協力体制を築けていない施設があるのではないかと思います。日本訪問歯科協会は歯科医療機関と介護保険施設との重要な橋渡し役になると考えております。

人にとって一番の楽しみは食べることです。食べるためにはお口の健康状態も含めて、歯科の先生に継続してみていただくことがとても大切だと思います。

心も体も健康な状態を維持していくためには、自分のお口で食べたいものが食べられるよう機能を低下させないことが重要で、そのための環境作りをすることも私たちの役目です。

心配事や悩み事をお話しできる機会を持てることは心強いので、これからも歯科の先生と連携を取っていきたいと思います。

ワンポイントアドバイス 今日から始める。簡単お口のケア!

オーラルフレイルって何?英語で「オーラル」は「口腔」、「フレイル」は「虚弱」という意味で、「オーラルフレイル」とは口腔機能の衰えが全身の老化につながる、という考え方です。「口の衰え」は身体的、精神的、社会的な健康と大きな関わりを持っているのです。

オーラルフレイルはいくつかの段階を踏んで進行していきます。まず、口腔機能への関心が低下して、むし歯や歯周病などになり、歯が抜けたり痛みが出てきます。すると、口腔機能が低下して、会話や食事に不具合が出るようになり、食欲が低下したり、日常の活動範囲が狭くなったりします。噛む力や舌の筋力が衰えれば、食べる量も低下して、低栄養の状態になりますし、会話が減れば社会的に孤立していきます。さらに機能が低下すると、咀嚼や嚥下に障害が起こり、要介護の状態になってしまうこともあるのです。

次のような自覚症状があるときには、要注意です。
1.奥歯でしっかりと噛めない
2.噛むと痛んだり不快感がある
3.食べこぼしがある
4.むせやすい
5.口が乾燥しやすい
6.滑舌が悪くなっている

1つでも当てはまったら、歯科を受診して、口腔ケアや口腔リハビリで改善しましょう。

発行/SOSデンティスト 一般社団法人 日本訪問歯科協会
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