訪問歯科診療ニュース カムカム通信 歯から元気!「カムカム通信」は、訪問歯科診療の普及のために当協会が発行しているレポートです。介護事業所での口腔ケアへの取り組み事例をご紹介しています。

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  • 2017.02

COMECOME倶楽部

【医療法人青樹会デイサービスみどり町】(大阪府)の「お口の健康相談会」には、女性の歯科医師、歯科衛生士の明るくやさしい対応で、利用者様に安心感を与え、大いに喜ばれました。

もらってうれしかった心のこもった手書き報告書

もらってうれしかった心のこもった手書き報告書

歯医者さんに行きたくても、なかなか足が進まなくて行けないという利用者様が多いのですが、歯医者さんがデイサービスに来てくれる『お口の健康相談会』は、お口の中を見ていただくよいきっかけになりましたし、利用者様からもとても好評でした。

最初はお口を開けることに抵抗がある方もいらっしゃいましたが、来てくださったのは先生も歯科衛生士さんも全員女性で、明るくてやさしく接してくださったので、すごく安心できたようです。

わかりやすい説明で認知症の方もしっかり理解 利用者様からは、先生はお若いのにしっかりしていて、ていねいに説明してくださるのでとてもわかりやすかったという声がたくさん聞かれました。

印象に残っているのは、ある認知症の方が先生に見ていただいた後に、「私は今、こういう状態みたい」ということをお話しされていたこと。しっかりと理解されていたので、私たちにとってもうれしい発見でした。

『相談会』の結果は、先生が報告書にまとめてくださったものをいただき、それを利用者様にお配りしました。内容もわかりやすく、ていねいで見やすい手書き文字で書かれていました。この「手書き」というのもポイントが高かったと思います。男性の利用者様は「きれいな先生から、なんかメッセージが書いてあるわ」とすごく喜ばれていました。「家族にも見せてみるわ〜」という方も多く、報告書はとても大切だと思いました。 利用者様向け勉強会でスタッフも再認識 相談会の後、訪問歯科診療を受けられた方もいます。入れ歯が合っていないことは自分でもわかっていたけれど、年も年だからもういいか、と思っていたそうです。

けれども、相談会でお口の状態を把握し、治療できるのならばと申し込まれました。訪問歯科で定期的に診てもらえることは安心だし、うれしいと言っていました。そういう声を聞くと、私たちもうれしいです。

相談会の時には、利用者様に向けてお口についての勉強会もしていただきました。唾液の大切さについてのお話がありましたが、私たちスタッフも改めて学ぶ場になりました。

口腔体操は当施設でも日頃から取り入れていましたが、勉強会で新たな発見もありました。唾液腺マッサージをすることで、女性は美人度が、男性はイケメン度が上がる、という説明がありましたので、欠かさずにがんばっていきたいと思います!

ワンポイントアドバイス 今日から始める。簡単お口のケア!

くちびるの荒れとドライマウス空気が乾燥する冬は、お肌やくちびるにとっても大敵な季節です。

けれども、くちびるが荒れる原因はそれだけではなく、ドライマウスが関連していることもあります。

ドライマウスの一般的な症状としては、舌が乾燥でビビ割れる、口の粘膜が乾燥してカラカラになる、口の中がねばねばするなどが主な症状ですが、くちびるの乾燥も症状の一つとして現れます。くちびるの乾燥がひどくなると、カンジダ菌が増殖したり、口唇炎や口角炎などを引き起こすこともあります。

くちびる自体には、汗腺や脂腺もないために、もともと水分を保湿する力が弱く、くちびるのうるおいは唾液腺の働きによって保たれています。

くちびるの乾燥を防ぐためには、リップクリームなどによる上からの保湿だけでなく、口の中を十分に潤すことも大切です。唾液腺マッサージや口腔ケア体操などで、唾液の分泌を活発にしてお口の乾燥が改善されれば、くちびるの乾燥も改善されていきます。

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