医院内体制を構築するために

外来との時間配分はどのようにおこなうか

医院の立地などによって異なりますが、どの医院にも初診の患者様さんが多い曜日や時間帯があるはずです。
その外来で忙しい時間帯は外来中心に、それ以外の時間帯を外来と訪問へ柔軟に調整されてはいかがでしょうか。歯科医師一人の医院では、昼休みの時間と平日の休診日を当てている方が多いようです。

まずは、昼休みの時間の活用から検討してください。
例えば、昼休みを12時30分〜14時30分としている医院の場合、アポイント帳を見ながら、11時30分〜12時30分と14時30分〜15時30分の時間帯のアポイント状況を確認します。

この時間帯の患者様さんの多くは、アポイントの時間を前後1時間に寄せてもあまり影響がないようです。そして、確保したこの時間帯に訪問診療をおこなうようにします。

医院を留守にしているときの対応は

拡大した昼休みを訪問診療に当ててしまうと、外来の患者様さんを逃してしまうのではないかと心配される方も多いようです。訪問診療で医院を閉めてしまうときには、入り口に次のようなメッセージを掲示しておくという方法があります。

「ただいま、通院できない方のお宅へ往診中です。15時30分頃には戻ります。お手数ですが、ご予約をされたい場合には、XXXX—XXXX、緊急の場合には、090—XXXX—XXXXまでお電話ください」

留守番のできるスタッフがいる場合には、患者様さんを医院に上げて待合室で待ってもらうようにしてもよいでしょう。
往診から戻って患者様さんがお待ちになっていたら、「通院できない方のところに往診にいってきて、今、戻ってきました。お待たせしました」と言ってください。待っていたほとんどの方は「先生は往診までされているんですか」と感心されます。また、これが口コミになることも多いようです。

保険請求の際の注意点ですが、診療が終わってからの時間帯に訪問診療をおこなっても、アポイントを取って訪問するときは、時間外の加算はできませんので注意が必要です。

柔軟な予約の取り方

歯科医師がお一人の医院の場合、外来と訪問のアポイントを別のノートで管理しようとするとダブルブッキングを起こしやすくなるので一冊のアポイント帳で管理するようにします。

その際には、訪問診療のアポイントは小さなポストイットに書いてスケジュールに貼り付けるようにすると便利です。これは、訪問診療の時間を柔軟に調整するための工夫です。

外来が早く終わりそうなときには、アポイント帳に貼ったポストイットを見て、「今日は時間がとれそうなので早めにお伺いしたいのですが」と電話をすれば、当日の変更も可能になります。

訪問のアポイントは、前日や当日に柔軟に変更ができるようにしている医院が多いようです。

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