訪問歯科診療ニュース カムカム通信 歯から元気!「カムカム通信」は、訪問歯科診療の普及のために当協会が発行しているレポートです。介護事業所での口腔ケアへの取り組み事例をご紹介しています。

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  • 2008.02

COMECOME倶楽部

「デイサービスセンターわかば」(新潟県新潟市/運営‥株式会社 アイト)では、『お口の健康相談』の実施によって、職員はもちろん、 利用者様の口腔ケアへの関心も少しずつ高まっているようです。

きれいなお口でおいしい食事を味わってほしいから

きれいなお口でおいしい食事を味わってほしいから 歯だけではなく 舌のケアも大切 私たち「デイサービスセンターわかば」では、2年ほど前から歯科医師による『お口の健康相談』を実施しています。
今では職員も利用者様も口腔ケアに対する認識が少しずつ向上していると思います。たとえば、食事の後、利用者様が歯磨きに行かれるときは、職員も一緒に行って確認するということが徹底できてきました。
担当職員たちが口腔機能向上のプログラムなどに懸命に取り組んでいますが、利用者様がお口をきれいにすることの大切さなどを実感し、おいしく食べることができるようになってきているので、プログラムはうまくいっているのではないかと思います。
今後ぜひ徹底していきたいのは舌のケアです。食事を「味わう」ためには、歯だけではなく舌も大切です。口腔ケアの中で歯と同時に舌をきれいにする習慣も身についていけば、食事をおいしく味わう喜びをよりいっそう感じることができると思います。 職員どうしで相手の歯磨きをして口腔ケアを体感 「平成18年の介護報酬の改定に伴って、口腔機能向上が加算されるようになり、どんなプログラムを行うべきかと思案していたとき、インターネットで日本訪問歯科協会の口腔ケア講習会が東京で開かれること知って参加しました。それがきっかけとなり、『お口の健康相談』の実施に至りました。
初回は戸惑いも多く、生まれて此の方口の中を一度も見せたことがない方、口を開けたくないと拒む方、自分の歯があるにもかかわらず入れ歯にしたいという方などさまざまでした。
そういう方々に対して、歯医者さんがていねいに的確なアドバイスをしてくださったことで、口腔ケアの大切さについて少しずつ情報を提供できたのではないかと思います。
また、私たちも先生から、口腔ケアの考え方や実践法などを教えていただきました。職員どうしでお互いの歯のブラッシングをやり合って、他の人に口腔ケアをしてもらうとはどういうことかを体感してみると、いろいろなことがわかりました。
利用者様、そして私たちスタッフの意識の向上のためにも、お口の健康相談は今後ともぜひ継続していきたいと思います。

ワンポイントアドバイス 今日から始める。簡単お口のケア!

下と上あごのケア舌の汚れは、通常、食べたり話したりするときに舌が動くことで、ある程度はとれます。けれども、加齢とともに舌の動きが鈍くなったり唾液の量が減ったりすると、汚れがとれにくくなります。そして、汚れがついたままになると、舌と接する上あごも汚れやすくなります。
舌の表面には乳頭という小さな突起がたくさんあってデコボコしています。ここに汚れがたまり、細菌が繁殖すると、白色や黄色や褐色のこけのような「舌苔」がくっつきます。
正常な状態でも舌の表面はうっすらと白い舌苔が少し付着していますが、舌苔が分厚くなると口臭の原因になったり、ひどくなれば味がわからなくなったりします。
舌苔はお手入れ不足のほか、口の中の乾燥、全身疾患、薬の服用、疲労などによっても増えます。また、高齢者では、加齢によって乳頭の角化して伸びるため、舌苔がつきやすくなります。

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