訪問歯科診療ニュース カムカム通信 歯から元気!「カムカム通信」は、訪問歯科診療の普及のために当協会が発行しているレポートです。介護事業所での口腔ケアへの取り組み事例をご紹介しています。

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  • 2006.03

COMECOME倶楽部

ヘルパーさんを中心に、訪問介護サービスを展開する、ライフ 介護サービス(福岡市早良区)。ヘルパー業務を行うなかで、 正しい口腔ケアの知識を役立てたいと、このたび「口腔ケア 勉強会」を開催しました。

ヘルパーが口腔ケアの知識をもつことは大切

ヘルパーが口腔ケアの知識をもつことは大切

「ライフ介護サービス」は、利用者様重視の観点から、ケアマネージャーさんは雇用せずにヘルパーのみの体制で、平成15年にスタートしました。
口腔ケアの重要性は以前から感じていました。利用者様と一番多く接する機会があるのがヘルパーですが、口腔ケアの正しい知識を身につけることで利用者様の健康管理にも役立ち、的確な対応ができます。また、情報をケアマネージャーさんに伝えることで、利用者様との相互関係も円滑になり、よりよいケアを行うこともできます。
実際、利用者様から、食事のときに噛むのが億劫だとか、どこかわからないけどお口の中が痛い、などの訴えがあったとき、お口の中を見せてもらっても、どこが痛いのか、何が悪いのかよくわからないのが実情でした。
自分たちでもできる限り、利用者様の要望に応えてあげたい、そんな思いから今回の勉強会をお願いしました。
勉強会の内容はとてもためになることが多く、ケアマネージャーさんにより正確な報告ができるようになりました。利用者様からのご希望があれば、在宅検診や訪問診療をおすすめしたいと思います。
これからも定期的に勉強会は続けていく予定です。

ライフ介護サービス「ヘルパー向け口腔ケア勉強会」報告 日本訪問歯科協会では2005年春より、東北地区、中国四国地区、九州地区を中心に介護事業者様に向けて、カムカム通信や口腔ケアの啓蒙ポスターなどを定期的にお送りしています。
以前よりこの案内を興味深く読んでくださっていたという、ライフ介護サービスの田篭康純所長より今回、「口腔ケアについてもっとくわしく知りたい」というお問い合わせをいただきました。
そこで、平成18年2月18日(土)に、当協会加盟の松尾歯科医院の松尾院長による「ヘルパーさん向け口腔ケア勉強会」を行いました。
当日は、田篭所長以下、8名のヘルパーさんにご参加いただきました。 勉強会後のアンケートより ●今回のお話の中で、一番うなずいた点はどこですか?
「食事をとらなくてもお口の中は汚れているということ」
●勉強会の前後で変わった点は何ですか?「自分の口腔内に関しては興味がうすく、どのような状態になっているのか、なっていくのかを知らなかったので、ヘルパー全員が『へぇ?』と唸りました」
「知らない口腔の病気がたくさんあり、今後、勉強をしていくうえで参考になります」
「自分自身の状態を知ることによって、自信がつきました。利用者様にも口腔ケアの重要性・必要性を知っていただき、よりよいケアに努めていきたいと思いました」
●その知識をどのように活用していきたいですか?
「今後さらに口腔ケアの方法を具体的に勉強して、病気の予防に努めたい」
「早期発見に役立てたい」

ワンポイントアドバイス 今日から始める。簡単お口のケア!

口腔ケアのうがいうがいには大きく分けて、上を向いてノドの奥を洗う「ガラガラうがい」と、口を閉じてほおをふくらませて行う「ブクブクうがい」があります。口腔ケアでは「ブクブクうがい」を中心に行います。
うがいをすると、食べ物のカスやたまった粘液などを洗い流されるので、口の中がさっぱりします。口腔内が清潔になれば、肺炎の予防にもつながります。
しかし、健康な人には簡単なうがいも、高齢者では誤嚥の危険があります。うがいをするためには、
次のような条件が必要です。
◆意識がはっきりしている
◆くちびるを閉じることができる
◆水を吐き出すことができる
◆舌やほおを動かすことができる
◆頭をのけぞらせることができる
うがいをするときに上体が後ろに倒れていると誤嚥しやすくなるので、真っ直ぐ、または少し前かがみの姿勢をとると安全です。

発行/SOSデンティスト 一般社団法人 日本訪問歯科協会
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